*** 献体について ***

子供たちの健やかな日々と明日の医療の発展を願って
良い医師・歯科医師を育てるために

  1. 献体とは
  2. 献体によって行われる人体解剖について
  3. その他の人体解剖について
  4. 献体が教える医の倫理
  5. 献体運動のはじまり
  6. 献体登録の現況
  7. 「献体に関する法律」について
  8. 献体登録(入会)をするには
  9. 献体を実行するには
  10. ご遺骨返還の時期と方法

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献体とは

 医学・歯学の大学で行われる人体解剖学実習の教材として、自分の遺体を無条件・無報酬で提供する篤志行為を献体といいます。

 「自分の死後、遺体を医学・歯学の教育と研究のために役立てたい」とこころざした人が、生前から大学または関連した団体に登録しておき、亡くなられた時、その遺志にしたがって遺体が大学に提供されることによって、はじめて献体が実行されることになります。

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献体によって行われる人体解剖について

 献体によって大学で行われている人体の解剖は、「正常解剖」といいます。
正常解剖
 医師・歯科医師になるためには、まず正常な人体の構造を十分に理解しておかねばなりません。このように人体の構造を理解するために行われる解剖を、正常解剖といいます。実習は解剖学の教授または助教授の責任と指導のもとで、長期間にわたって行われます。献体によって行われる正常解剖は、ご遺族がおられるときは、ご遺族の理解があってはじめて許されるものです。

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その他の人体解剖について

 正常解剖以外には次のような解剖がありますが、これらは献体によって行われるものではありません
1) 病理解剖
医師が診療していた患者が死亡した場合、その病変や死因を明らかにするために行われる解剖です。
2) 法医解剖
変死体を対象として、変死の原因や死亡の状況など、行政上・司法上必要な医学的事項を明らかにするために行われる解剖です。

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 一般の方々は、「解剖」という言葉を聞かれると、病理解剖をお考えになることが多いようです。しかしこのホームページでは、「正常解剖」に関することがらを扱っておりますので、病理解剖や法医解剖と混同されることなくお読み下さるようお願いいたします。

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 ご遺体からの移植用臓器の提供について
献体登録のほかに、角膜移植(アイバンク)のための登録を希望される方は、千葉白菊会事務局にご相談下さい。

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献体が教える医の倫理

良い医師・歯科医師の育成のために

 今日ほど「医の倫理」が強調され、「良医」の育成が強く要望されている時はありません。学生たちが専門の勉強をはじめるにあたり、「人体解剖学実習」で、「良い医師・歯科医師になるために、自分のからだを使って十分に勉強して下さい。」という願いをこめて献体されたご遺体によって学習をすることにより、学生たちは人体解剖学の知識の習得と同時に、献体に対する感謝の気持ちと、その期待に応えなければならないという責任と自覚をもつという点で、大きな精神的影響を受けています。

 献体の最大の意義は、「自らの遺体を無条件・無報酬で提供することによって、学識・人格ともに優れた医師・歯科医師を養成するための支えとなり、次の世代の人達のために役立とうとすること」にあります。

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献体運動のはじまり

 「人体解剖学実習」が、医学・歯学教育のなかで、もっとも大切な基礎となる課程といわれながら、実際にはこの実習に必要なご遺体が極端に不足した時代がありました。
 それにはいろいろな理由がありますが、戦後、医学・歯学の大学が増設され、学生数がほぼ倍増したことが大きな原因の一つにあげられます。文部省基準の解剖体数の10分の1にも満たない大学すらあり、医学教育の危機が叫ばれておりました。
 昭和30年代に入り、医学教育の危機的状況を憂えた方々が、少しでもお役に立つことができるならば、と献体を思い立ち、大学に相談されたことがきっかけとなって献体運動が始まりました。しかし今日では、献体運動はたんに教育用ご遺体の不足解消に役立ったというだけでなく、前述のように、医師や歯科医師となる者の倫理教育という点で極めて重要な意味をもってきています。こうして、初めは極く少数の善意の人々の集まりであった献体運動は、より多くの人々に支えられ、献体の輪がしだいに広がってきました。

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献体登録の現況

 現在、わが国には献体篤志家団体が56団体あり、北海道から沖縄まで、献体登録者の総数は198,836名を数え、すでに献体された方は約70,074名に達しています(平成16年3月31日現在)。わが国の医学・歯学の大学で行われる解剖学実習への貢献は大なるものがあります。
 最近、献体登録者数は増加の傾向にあり、実習だけでなく、医療・医術の高度化のために必要な若手医師・歯科医師の臨床解剖学的な研修などにも使用する場合もあります。

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「献体に関する法律」について

 昭和54年の秋に、日本学術会議は内閣総理大臣にあて、「献体登録に関する法制化の促進について」という勧告を行いました。法制化の実現は医学教育における献体の意義を国が公に認めることになり、重要な意味をもちます。
 この勧告をきっかけとして、国会でも献体に関する論議が始まり、昭和57年度からは献体者に対する文部大臣(現、文部科学大臣)からの感謝状贈呈が行われるようになり、また、「医学および歯学教育のための献体に関する法律」が、昭和58年5月に国会で可決成立し、同年11月25日に施行されました。

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献体登録(入会)をするには

どこに申し込むのか

 千葉県在住の方は千葉白菊会事務局へお申し込み下さい。具体的な申込み方法は入会(献体登録)のご案内のページに記載されています。
 その他の方は、最寄りの献体篤志家団体または医科大学・歯科大学(大学の医学部・歯学部)へお申し込み下さい。申し込み先は大学病院ではありません。

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献体登録の申込書

 電話または葉書で請求すれば、申込書など関係書類をお送りします。
 申込書に必要なことを記入し、捺印したうえ、申込先へ直接持参するか、または郵送して下さい。肉親者の同意の印をもらうことが大変な手間となることもありましょうが、次の項目にあるように大変重要なことなので、ぜひとも同意を得ておいて下さい。

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肉親の同意

献体登録には肉親者の同意が必要です!!

 生前、献体登録をしておられても、死後、実際にその遺志を実行できるのは遺族(肉親者の方々)であって、申込者本人ではありません。したがって、ご遺族の中に一人でも反対者がありますと献体は実行されず、その意思が生かされないことにもなりかねません。
 そのため、献体登録をする時にあらかじめ肉親の方々の同意を得ておくことが大切です。また登録後も、できるだけ多くの身近な人達に理解しておいてもらうよう、その旨を伝えておくことが必要です。
 なお、老人施設に入居されている方の申し込みの場合は、必ず、施設長の同意を得るようお願いいたします。

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肉親の範囲

 献体登録にあたって同意を得ておいていただく肉親は、配偶者および親・子・兄弟姉妹など、同居別居を問わず血のつながりのある人達を指します。ことに親族中で発言力の強い方(伯父・伯母など)の同意を得ておくことは特に必要です。
 この点について、詳細を聞きたい方や疑問点のある方は千葉白菊会事務局にご相談下さい。

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病気があっても献体はできるか

 もちろん、できます。解剖学実習は、解剖学講座の教授または助教授の指導のもとに行われます。生前の病気や手術のあとなどは、「正常」なものと比較することによって、かえって良い学習ができることにもなります。
 但し、非常に感染性の強い感染症に罹患されている方は、ご遠慮させていただく場合があります。
 この点について、なおご心配の方は千葉白菊会事務局にご相談下さい。

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献体登録証(会員証)

 献体登録申込書(入会申込書)を提出し、会員と認められますと、献体登録証(会員証)がもらえます。その登録証には、献体先大学名死亡時の連絡方法などが書かれていますので、大切に保管しておき、家族や身近な方々にもよく知らせておくことが必要です。

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献体を実行するには

献体登録者(会員)が亡くなられたら

 献体登録者(会員)が死亡された時、献体のための手続きを実際に行うのはご遺族あるいは身近な方です
 ご遺族の方は、会員証に書かれた献体登録大学(千葉白菊会員の場合は千葉大学医学部)へ、休日や時間外にかかわらずまず電話でご連絡下さい。その際、告別式の日取り、その他のご遺族側の予定、希望なども含めて、ご遺体の引き取りの日時や手順を大学側と相談して下さい。
 詳しいことは献体の実行についてをご覧ください。

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通夜・告別式を済ませてからでよいか

 通夜・告別式など、通常の葬儀を行うことは、献体するうえで少しも障害とはなりません。通常葬儀のあと、ご遺体は出棺して火葬場に向かうことになりますが、献体される場合は火葬場ではなく、大学に運ばれる点が違うだけです。また献体の場合は、次項に述べられているような理由により、ご遺骨が戻るまでに時間がかかりますので、それまでの間、遺髪や遺爪をお祀りになりたいご希望がありましたら、大学へお申し出下さい。
 ご遺体の移送費と火葬費は、大学で負担いたします。

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ご遺骨返還の時期と方法

 献体された後ご遺骨がご遺族に返還されるまでの期間は、大学によって多少差がありますが、千葉大学の場合1年から2年程度です。これは次のような理由によるものです。
  1. 防腐処置等の解剖準備期間として、3ヶ月ぐらい必要です。
  2. 実際の解剖実習期間として、4ヶ月ぐらいを必要とします。
  3. 実習は大学の時間割に沿って行われるために(例年4月〜7月)、その年の実習に間に合わない時には、次回の実習が行われるまで大学に保管されることになります。

 解剖実習終了後、ご遺体は一体ごとに大学側で丁重に火葬し、ご遺骨をご遺族にお返しいたします。さらに、献体された方々のために毎年10月頃、大学の公式行事として慰霊祭が行われています。

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 このページに記載された内容は、財団法人日本篤志献体協会発行の「献体の正しい理解のために(改訂第2版 平成14年11月)」に基づいています。
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