従来の医薬品開発は,限られた専門家の勘と経験に頼って行われてきた感があります.そのため開発の効率が極めて悪く,一つの医薬品を開発するに当たり,平均15年の期間と約500億円のコストが必要であるといわれています.
当研究室では,コンピュータを使った医療創薬,いわゆるIT創薬により,論理的かつ効率的に医薬品を創出することを目指した取り組みを推進しています.
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A. 抗体医薬 |
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遺伝子の配列情報と構造情報を基に,悪性黒色腫治療用の抗体医薬(IL-10R1の細胞外領域と抗体の不変領域を融合)を創生しました. |
B. ペプチド医薬 |
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遺伝子工学的な手法である「ファージディスプレイ法」(in vitro 分子進化法)をコンピュータ上で実行する「in silico 分子進化法」を開発し,脊髄損傷の治療に有用なペプチド医薬を創生しました. |
C. 低分子医薬 |
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大規模高速計算システムを用いたハイスループット・スクリーニングを活用することで,小児癌治療薬として有望な機能制御分子を探索しました.
現在は,“千葉大学オリジナル化合物ライブラリー”に登録されている約500の化合物(平成26年10月現在)に関して,分子標的治療薬としての可能性を検討しています.
今後も,コンピュータ・シミュレーション(分子動力学計算・静電的相補性計算・形状相補性計算・量子化学計算)を駆使することで,新たな分子標的薬の創生に取り組んで行きます. |
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