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病気と検査・治療について

RI検査

近年の画像診断の発展には目覚ましいものがあり、種々の検査において、形態のみならず、機能、血流、代謝の面からその有用性が報告されるようになってきています。核医学検査では投与されたトレーサー(追跡子)が体内をどのように移動し、組織に取り込まれ、代謝され、排泄されるのかを調べるのを目的とし、体内から発せられる情報(放射線)を基にして心臓の画像を構成します。したがって、得られる画像は心臓の形態に沿うものの、ある特定の機能を果たしている部分のみが表示されるため、病態および部位診断が血流、代謝、交感神経活性等から可能となります。さらに心電図同期という方法により、心臓の収縮機能や心室容量も評価可能になっています。

心筋血流イメージング

臨床に用いられるトレーサーとしてはTl-201とTc-99m technetium (sestamibi,tetrofosmin)があり冠血流に乗って心筋に分布します。この仕組みを応用して冠動脈疾患の診断、バイアビリティ検出および治療方針の決定(血行再建術の是非)を非観血的におこうことができます。撮像には心電図同期を併用し心周期にそって解析することにより、時相ごとの形態、容量から収縮および拡張能を診断しています。

心筋代謝イメージング

正常心筋ではそのエネルギーの大半を脂肪酸にゆだねているため、脂肪酸類似物質を標識したI-123 BMIPPというトレーサーは正常心筋に分布します。しかし虚血発作などで心筋障害が生じるとそれが酸素の需要の少ない糖代謝に移行していくため、血流が保たれていても局所の欠損生じTlなどの血流像との欠損の程度に乖離が生まれます。この状態は発作が改善してもしばらく継続する性質があり安静時胸痛の診断(不安点狭心症、異型狭心症、急性心筋梗塞)の診断に用いられています。

交感神経イメージング

MIBGというノルエピネフリン類似物質をI-123で標識することで、神経終末への集積で心臓交感神経機能を評価することが可能です。臨床応用としては、脱神経や交感神経活性亢進をおこす病態(心不全、不整脈、心肥大、糖尿病)での集積低下や洗い出しの亢進が認められ、重症度や予後評価や治療効果判定に応用されています。また、神経疾患や内分泌疾患の一部で心臓交感神経に影響をおよぼす一部の病態では集積低下がおこり鑑別にもちいられています。わたしたちは心臓核医学的検査にどういう可能性があるかを探り、信頼性、妥当性を検討することをおこなっていますが、その際に常に他の検査法との比較をおこない、予後を含めた医療経済的効果上の観点を踏まえて、科学的な根拠をもとに評価をしていくことが求められています。

診療の内容

本院の核医学検査室には2台のSPECT撮像機が設置してあり、運動負荷、薬物(adenocine, dobutamine)負荷検査により、未知の虚血性心疾患のスクリーニング、既知の虚血性心疾患に対しては病態の把握、治療方針の決定、予後の推定をおこなっています。心電図同期撮像を応用した左室収縮機能を加え、心筋代謝や交感神経活性を描出することにより、心不全、心筋症や糖尿病による障害心筋の評価及び予後推定に役立てています。

文責:宮内 秀行

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