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病気と検査・治療について

心臓電気生理学的検査(EPS)について

正常な心臓の活動とは

平均的な成人の心臓は、1分間におよそ60回から100回程度の速さで鼓動しています。この鼓動は心臓の筋肉が収縮することで行われていますが、この収縮は心臓の中で発生した電気信号によって引き起こされます。通常の心臓では、まず右心房にある洞結節という司令塔から最初の電気信号が発生し、これが心房全体に伝わります。次に信号の速度が遅くなる房室結節と呼ばれる組織を通り、その後に心臓から血液を送り出す部屋である心室全体に伝わります。隅々まで伝わった信号は一度消えますが、また次の信号が洞結節から発生して同じことを繰り返します。

不整脈の検査

不整脈が発生している状況では、この状態が何らかの原因で乱れています。信号の発生や流れが悪くなると心拍数は下がり、一方で消えるはずの信号が同じ場所で堂々巡りをすることで、脈が異常に速くなることがあります。このような場合は心臓の中のどの場所をどのように電気信号が流れているか、または特定の電気信号に対して心臓がどのように反応するかが不整脈の診断と治療にはたいへん重要になります。しかし、体の表面に貼る心電図では、心臓の中の詳細な電気の流れまでは見ることができません。また、不整脈の有無が分からない場合に24時間ホルター心電計などの検査をおこなっても、24時間の間に不整脈が起こらないこともあります。そのため、より詳細に心臓の中の電気信号の様子を知り、不整脈を誘発するために追加の検査を行う場合があります。これを心臓電気生理学的検査と呼びます。

心臓電気生理学的検査とは

心臓電気生理学的検査では、心臓の中から心電図を記録し(心内心電図)、また心臓自体に電気刺激を与えることで不整脈を誘発する必要があります。そのために電極カテーテルという器具を使います。カテーテルとは細長いひも状・管状の器具を総称する言葉ですが、電極のついたカテーテルを血管を通じて心臓の中に置いておくことで、記録や刺激を行うことが可能となります。カテーテルを通して心臓に刺激を行い、電気信号の流れや起きた不整脈の様子を記録して解析することができます。この結果は治療方針の決定に非常に役に立つものであり、特にカテーテルアブレーションを行う場合には必須の検査になります。

実際の検査の流れ

多くの場合では足の血管から検査を行います。局所麻酔で足の付け根に2〜4mm程度の点滴の管(シースと呼びます)のような筒状の器具を血管の中に留置し、それを通じて1〜3本程度のカテーテルを心臓まで挿入します。検査は大体1時間程度ですが、場合によってはより時間がかかる場合もあります。検査中に体を動かすと心臓の中の器具が動いて危険ですので、何か訴えたい場合は必ず声で行ってください。また、不整脈によっては停止するために体外からの電気ショックが必要になる場合もあります。この場合、一時的に麻酔薬で眠っていただくこととなります。こうして得られた結果は記録し、解析を行います。その結果によってそのままカテーテルアブレーションを行う場合もあり、別の治療方針が選択される場合には検査のみで終了となります。検査終了後は、管をすべて抜いてあと、入れた部分を圧迫し止血します。挿入した管の種類に応じて一定の時間(数時間程度)、足を曲げずに安静にしていただくことが必要になります。安静を守っていただかないと出血する恐れがあるため、大変重要です。

入院期間

電気生理学的検査のみの場合は2〜3泊となります。引き続き不整脈に対して治療を行う場合は、より長い入院期間を必要とすることがあります。

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