ユニット講義(シラバス)2008年度

人口600万人を抱える千葉県下にあって医学部を併設する唯一の大学附属病院として,皮膚科に対する正しい知識をもった医師を育てるための教育は,私達に科せられた大切な使命の1つです。

ユニットの概要 (皮膚科)

ヒトの体を覆う皮膚は,体重の16%をも占める人体で最大の臓器である。水分の保持,体温の調整,微生物の侵入や物理的刺激からの保護など,生体が生命現象を維持するために内と外とを隔てるという重要な役割を担うとともに,感覚器として外界の情報を伝え,スキンシップという言葉に代表されるように人間の営みを支えている。

皮膚の状態を適切に把握するためには,皮膚・粘膜を観察し,情報を読み取り,そこに起こっている変化を論理的に類推する能力が必要である。このためには,皮膚の構造と機能を理解するとともに,病理学,生理学,細菌学,免疫学そして分子生物学的な知識を総合して,皮膚を場として生じている変化の病因・病態を考える能力を養う必要がある。

一般目標

病因・病態を理解し,皮膚病変に対する医学的知識を習得する。

皮膚科専門医マップ

教育

ユニット講義(シラバス)

CCアドバンス(ベッドサイド実習)

後期研修プログラム

    日程

  • 日時 時限
    場所
    担当教官 授業内容
    12月5日(金)
    I
    第三講義室
    松江弘之 皮膚の構造と機能
    12月5日(金)
    II
    第三講義室
    島田眞路(山梨大) 膠原病および類縁疾患
    12月8日(月)
    II
    第三講義室
    松江弘之 発疹の性状,診断および治療
    12月8日(月)
    III
    第三講義室
    神戸直智 湿疹・皮膚炎,蕁麻疹・痒疹・皮膚そう痒症
    12月9日(火)
    I
    第三講義室
    松江弘之 水疱症・膿胞症
    12月9日(火)
    II
    第三講義室
    松江弘之 間葉系悪性腫瘍,リンパ腫
    12月10日(水)
    I
    第三講義室
    宇谷厚志(京都大) 真皮結合織・皮下脂肪織の疾患
    12月10日(水)
    II
    第三講義室
    鎌田憲明 角化症
    12月15日(月)
    II
    第三講義室
    外川八英 皮膚の良性腫瘍,上皮系悪性腫瘍
    12月15日(月)
    III
    第三講義室
    神戸直智 紅斑・紅皮症,血管炎・紫斑
    12月17日(水)
    I
    第三講義室
    鎌田憲明 薬疹,物理化学的皮膚障害・光線過敏症
    12月17日(水)
    II
    第三講義室
    鎌田憲明 付属器疾患,色素異常症,代謝異常症,母斑と神経皮膚症候群,全身と皮膚
    12月19日(金)
    I
    第三講義室
    神戸直智 ウイルス感染症,細菌感染症,抗酸菌感染症,性感染症,虫による皮膚疾患
    12月19日(金)
    II
    第三講義室
    岩澤真理 真菌症
    12月19日(金)
    III
    第三講義室
    松江弘之 皮膚免疫学
    09年1月9日(金)
    III
    組織実習室
    ユニット試験

個別目標

1. 皮膚の構造と機能
皮膚の構造を説明できる。
皮膚に存在する細胞とその機能を説明できる。
表皮基底膜の構造を説明できる。
2. 発疹の性状,診断および治療
原発疹,続発疹を説明できる。
代表的な病理組織像の用語を理解する。
直接顕鏡で真菌を同定できる。
光線テスト,パッチテストの手技の実際を理解する。
硝子圧法での所見を説明できる。
ステロイド外用剤の副作用を説明できる。
3. 湿疹・皮膚炎,蕁麻疹・痒疹・皮膚そう痒症
湿疹三角を理解する。
湿疹・皮膚炎に分類される代表的な疾患名を挙げられる。
アトピー性皮膚炎の合併症と鑑別疾患を理解する。
蕁麻疹の病態を説明できる。
4. 紅斑・紅皮症,血管炎・紫斑
紅斑を来す代表的な疾患名を挙げられる。
多形紅斑と呼ばれる皮疹を理解する。
血管炎の病理組織像と臨床像との相関を理解する。
紫斑を来す病態を説明できる。
5. 薬疹,物理化学的皮膚障害・光線過敏症
服薬歴をきちんと聴取することの重要性を理解する。
重症型薬疹を説明できる。
紫外線とその予防策について説明できる。
色素性乾皮症の病態を説明できる。
6. 膠原病および類縁疾患
各種疾患の診断基準を覚える。
それぞれの疾患に伴う皮膚症状を理解する。
7. 水疱症・膿胞症
代表的な疾患の病態を理解する。
表皮細胞間および表皮基底膜の構造から疾患の病態を説明できる。
8. 角化症
代表的な疾患名を挙げられる。
それぞれの疾患の病態を理解する。
乾癬の組織像を説明できる。
9. 付属器疾患,色素異常症,代謝異常症,母斑と神経皮膚症候群,全身と皮膚
代表的な疾患名を挙げられる。
それぞれの疾患の病態を理解する。
ざ瘡に対する生活指導ができる。
糖尿病に伴う皮膚病変を理解する。
10. 皮膚の良性腫瘍,上皮系悪性腫瘍
自然退縮することがある血管腫としない血管腫を説明できる。
それぞれの皮膚悪性腫瘍の視診のポイントを理解する。
それぞれの皮膚悪性腫瘍の組織学的診断を理解する。
TNM分類とそれに基づいた治療法を説明できる。
11. 間葉系悪性腫瘍,リンパ腫
代表的な疾患名を挙げられる。
それぞれの疾患の病態を理解する。
それぞれの疾患の組織学的診断を理解する。
12. ウイルス感染症,細菌感染症,抗酸菌感染症,性感染症,虫による皮膚疾患
代表的な疾患名を挙げられる。
それぞれの疾患の病態を理解する。
該当する疾患では学校保健法での規定を説明できる。
13. 真菌症
代表的な疾患名を挙げられる。
菌学的特徴を踏まえて,それぞれの疾患の病態を理解する。
14. 皮膚免疫学
皮膚を場とした免疫反応を理解する。
15. 真皮結合織・皮下脂肪織の疾患
代表的な疾患名を挙げられる。
それぞれの疾患の病態を理解する。

教科書・参考書

皮膚科
あたらしい皮膚科学 中山書店(清水 宏 著)
皮膚病アトラス 文光堂(西山茂夫 著)