後期研修医の日常(2007年12月中旬)

私たちの教室での1週間の業務の流れが分かる様に,2007年4月に後期研修医として迎えた6人の先生方に分担して頂き,12月中旬の時点での1日の仕事内容を紹介してもらいました。

 カンファレンスが行われている木曜日以外は,前もって決められる週間予定表に従って,それぞれの先生が業務内容を分担しているため,実際の業務内容を担当する曜日は個人により多少異なります。しかしながら,1週間を通じてみた場合,ここで紹介したような内容を,担当する曜日こそ前後するものの,こなして頂いております。


月曜日

月曜日の午前中は,病棟での処置です。新しい皮疹は出ていないか、植皮部の血行は良好かなどを自分の目でしっかり観察するとともに,全身に軟膏を塗ることもあり,一番皮膚科らしさを感じる仕事です。

午後は,他科の入院患者さんの往診や,受け持ち患者さんの治療治療方針を指導医の先生と相談しながら決めていきます。

 夕方には鎌田先生(講師)の回診があり、患者さんの状態をプレゼンテーションをします。

こうしてみると4月から業務内容はほとんど変わっていませんが,目の前の患者さんは,日によって変わっていきます。ふとした拍子に,同じ業務を継続することで,その変わっていく様子を読み取る力がついていくと感じることがあります。

火曜日

週に1度は,千葉県内の外病院で診察にあたっています。私たち研修医は,東金病院,東陽病院,君津中央病院,九十九里ホームなどで,外来診察を担当しています。自分で診察をし,自分の頭で考えて治療を選択することで,大学で学んだ知識を実践する,とても有意義な時間です。

 夕方に大学病院に戻ると,まずはベッドサイドに受け持ち患者さんの様子を見に行き,その日新しい動きは無かったかを確認しています。

 夜は,神戸先生(講師)の組織検討会があります。最近は,学会発表などが多いため,神戸先生に発表スライドの手直しや助言をしていただける場でもあります。

水曜日

水曜日は,中央手術室での手術日です。手術室で行う手術は,全身麻酔やそれに準じる比較的大きな手術になります。大きな腫瘍の切除術や植皮術,RIを併用したセンチネル・リンパ節生検やリンパ節郭清などが主です。疾患としては悪性黒色腫,有棘細胞癌,進展度の深い基底細胞癌,Paget病などが大半を占めます。担当患者さんが手術の場合,研修医は手術マネージャーや助手として手術に参加します。腫瘍の切除,植皮(全層,分層ともに)なども指導医の先生の下に自力でできる範囲がメキメキ(?)増えてきています。

 また,手術担当でない場合は,9時から教授外来(松江教授)のベシュライバーです。オーベンの先生と2人で教授診に就きます。処方を出したり、処置のオーダーを書いたりをしながら,千葉県内の病院・診療所から紹介されてくる,診断や治療が難しい症例や,発症頻度の低い症例をたくさん経験することができ,とても勉強になります。時々鋭い質問や宿題が教授からでて,ドキッともしますが・・・。

木曜日

入局してから半年が経ち,外勤先で患者さんを前にした診察も経験して,ある程度皮膚科の診察には慣れて来たと思いますが,それでも週に一度の(外来)カンファレンスに紹介されて来る疾患は,まだまだ診断を付けるのは自信がない症例も多いです。

 今年度も残り3ヶ月となり,このままではと焦りながらも,日々精進していくつもりです。最近になり,学会で発表し,そのために夜遅くまで勉強した疾患の患者さんが,外勤先で目の前に現れた時にには,思わずにやりとしてしまうことがあり,皮膚科の面白さを実感しています。

金曜日

今日で一週間も終わり・・・。朝8時からの松江教授との勉強会,それに引き続いて外来診察室で行う入院患者さんの検討会と,9階西病棟に上がっての病棟回診,再び地下に下りての外来カンファレンス,医学部医局での病理カンファレンス・臨床写真カンファレンスと教室内セミナーと行事が盛りだくさんの木曜日が終わった次の日だけに,どことなく外来にもゆったりした空気が流れています。

 午前中は,(外来)処置係です。患者さんのアナムネを聞いたり、鶏眼・ベンチ削り、液体窒素療法、紫外線療法といった皮膚科の基本的な治療法を実践します。

 午後は,皮膚腫瘍専門の末廣先生と一緒に、基底細胞癌の全摘や植皮など,ちょっと大きめな手術を外来手術室で行います。春先は手間がかかった止血や縫合がスムーズに進むと、「少しは成長したかも!?」と思えます。

土曜日

土日の当直は当番制です。だいたい月に二回くらいあります。

 午前中は,病棟患者さんの包交も担当します。土曜日の処置は,時間的にも平日より余裕があり,患者さんともゆっくりお話(若干世間話)もできるため,大切な時間です。

 午後は,突然患者さんから診察依頼の電話がきたりもしますが,半年前に比べるとドキドキしなくなった自分を感じます。ちょっとは皮膚科医として成長したのかな!?

 空いた時間は病理組織を見たり,図書館で学会の準備をしたりします。また,頑張った後の臨研(外来臨床研修室)で見るテレビの時間は,家で見る以上に楽しめること請け合いです。

皮膚科専門医マップ

教室紹介

後期研修医の日常

教室行事

学会印象記

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業績

カンファレンス風景

2007年当時の医学部本館の皮膚科医局でのカンファレンス風景。まだ,前任の新海教授時代に購入され,この時には既に使われなくなっていたMacが壁際に置かれているなど,今の医局と大分設備が違うのが分かります。

 そういえば,これより更に前は,西病棟の11階の狭い暗い部屋で,覗いてもピントが合っているか分からないような古い顕微鏡を小さなモニターに映し出して組織カンファレンスをしていたので,所見が全然分からなかったのですよね。

 今では,組織を投影できるデジカメを設置した顕微鏡が,病棟,外来,医局(医学部本館)と3台導入され,いずれの環境でも検討会を行えるようになっています。 研修のための設備が充実してきたのが,分かります。