千葉大学大学院医学研究院 生殖医学講座 (旧生殖機能病態学 千葉大学産婦人科)
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スタッフからのメッセージ
新緑が目にやさしい季節になりました。千葉大医学部キャンパスの春は、杏の鮮やかな桃色と辛夷(こぶし)の白に始まり、桜の桃色、花水木の薄紅色へと移ります。5月にはやさしい緑の新芽が芽吹き、やがてまばゆい陽の光のなか燃え立つように伸びて初夏を迎えます。気の遠くなるような年月に渡って、繰り返されてきた自然の営みです。

「人間50年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり」 信長が本能寺で辞世に臨んで詠ったとされる、室町時代の舞(幸若舞)「敦盛」の一節です。人間の50年は、天界の1日にすぎない、つまり宇宙の時間に比べると人間の時間はとても短いという意味です。信長が自らの人生(49年)に掛けて、人生は50年ほどでもともと短いものだからと、志半ばでの死を受け入れていたのでしょうか。

「一度生を享け、滅せぬもののあるべきか」と続きます。この季節の移ろいも50回しか目にすることができません。短い人生、一日一日を大切にして過ごさねばなりません。

医学部を卒業して25年余り、産婦人科医として一生懸命働いてきました。生まれつきの産婦人科医であろうはずがありません。しかし、いまは「天職」と思っています。母子が救命にできて心から喜べたこと、手術がうまくいって誇らしい気持ちを味わったこと、新しい病気を見つけて驚いたことなど、たくさんの思い出(経験と表現すべきでしょうか)があります。難しい分娩を終えて朝帰り、曙に染まる東の空、けだるい眠気のなかに早朝のピンと張り詰めた冷たい空気が心地よく、医師の恍惚感に浸るというようなこともありました。忙しく、責任も重い、楽ではない仕事ですが、とてもやりがいのある仕事です。

この数年、産婦人科医療や医師不足が大きな社会問題となりました。学生や研修医の人気を失い、“冬の時代”を過ごしてきました。そのなかで、われわれの医療には何が欠けているのか、なぜ研修医に選ばれなかったのかを考えてきました。そして、解決にむけて努力を続けてきたのです。ヒューマンエラーを前提にしたシステム整備を行い、教育効果を上げるためのスキルを習得してきました。

その甲斐あってか、今年あたりから産婦人科医療を支えようとする若い医師が増えつつあることを実感できるようなってきました。現状を正しく理解し、医療・医学としての産婦人科学の魅力とやりがいを素直に評価してくれているのだと思います。短く、貴重な人生の時間を、この仕事に賭けてくれることに感謝したいと思います。

若い医師たちに質のよい教育環境を提供すること、そして安心してその力を発揮できる環境を整備することが、私たちの世代の大切な仕事のひとつだと思っています。この3年の取り組みで、少しずつですが形になってきました。これからも努力を続けていきます。多くの若い人達が一緒に取り組んでくれることを期待しています。
大学院教授兼婦人科・周産期母性科科長 生水 真紀夫

教育ならびにリクルート担当です。大学に残った昭和卒業世代として、周産期医療の魅力を学生や研修医に伝え続けたいと思っています。
「明るく元気な産婦人科」をモットーに若い人たちと毎日楽しくやっています。週末や休み期間中は、セミナー開催などイベント業に精を出しています。
私たちの様子を是非一度見に来てください。
大学院准教授兼周産期母性科診療教授 長田 久夫

婦人科がんは治すだけではなく、妊孕性を残すことも重要なテーマです。子宮頸癌は20代で最も多い癌であり、子宮体癌も若年者で増加しています。子宮頸癌は検診やワクチンも開発されましたが、子宮体癌、卵巣癌ではまだまだ不十分で、早期発見や安全な温存治療の開発をめざしています。
婦人科腫瘍学には、手術という外科的側面のほか、女性ホルモンと発癌の関係や化学療法を扱う点など内科的側面もあります。また病理、放射線、緩和医療なども専門対象となり、奥が深い分野です。一緒に婦人科腫瘍専門医をめざしましょう。
大学院准教授 三橋 暁

絨毛性疾患を担当しています。絨毛性疾患には胞状奇胎、侵入奇胎、絨毛癌などがあります。患者さんの数は、以前に比べると減っている疾患です。また絨毛性腫瘍(絨毛癌や侵入奇胎)は化学療法が良く効き、侵入奇胎では100%、絨毛癌でも90%は寛解するようになりました。しかしながら、診断や治療に難渋する患者さんが実際にはまだまだ残されています。これまで以上に、患者さんの生活の質や希望に応えられる医療を提供できるように診療・研究を進めて行きます。
大学院講師 碓井 宏和

産科医を目指す医師も減少していますが、同様に婦人科腫瘍を目指す医師も減少してきています。婦人科腫瘍は診断から治療までの一連の流れを自分たちで行うことができます。婦人科病理の領域は狭いですが、深みのある学問です。千葉大病理には、婦人科病理専門医師がおり、日々の病理医との連携はうまくいっており、大変勉強になります。婦人科の診断において、細胞診断学も重要な分野です。当教室は教授をはじめとして、細胞診専門医が7人おり、細胞診にも力を入れています。学生のときには、あまり触れる機会がなかった領域です。是非、がん細胞の「顔つき」の違いをいっしょに見てみましょう。婦人科手術学も一般外科とは異なり、多岐にわたります。特に、進行卵巣癌の場合、一般外科同様に、腸の手術もいっしょに行わなくてはなりません。直腸低位前方切除や小腸切除など比較的頻度の高い術式です。また、横隔膜下に播種を認めた場合横隔膜腹膜切除を、脾門部に播種を認めた場合膵尾部合併脾臓摘出を行います。腹腔内播種に対して外科的切除が認められている婦人科ならではの術式となります。一般外科では腹腔内播種は外科的適応なく、このような術式は生まれません。このような手術は時間も根気もかかりますが、やりがいのある仕事として我々は頑張っています。いっしょにがんばりましょう。婦人科化学療法は、固形癌のなかでも比較的奏効率が高く、手術療法との組み合わせによって、患者さんの予後を延長させます。化学療法と手術療法をうまく組み合わせながら治療にあたるダイナミックな治療は婦人科ならではです。使用する抗癌剤も多岐にわたり、勉強しがいのある領域です。是非一度、婦人科腫瘍学を垣間見てください。
大学院助教 楯 真一

千葉大学婦人科、周産期・母性科では、千葉県内の多くの医療機関の先生方から多くの症例をご紹介いただいております。したがって、重症な症例、稀な症例、複雑な経過をたどった症例など様々な症例について勉強することが可能です。

生水教授の「カンファレンスは道場である」というポリシーのもと、週3回のクリニカルカンファレンス(腫瘍、周産期、生殖内分泌)、週1回のリサーチカンファレンスが定期的に開催され、毎回活発な討論が行われています。カンファレンスは参加するのみではなく、自分たちの意見を出し合い、エビデンスを追求し、治療方針、研究方針について十分なディスカッションをしてはじめて有意義なものとなります。難しい症例を担当した時に、どうしたら患者さんに最善の医療を提供することができるのか、また、その時考え得る最善の治療を施したにもかかわらず、結果が伴わなかったとき、あえて、その治療経過を振り返ることで、次に同じ様な症例があった時に、別の解決策が見いだせるのではないか、ということを常に意識してクリニカルカンファレンスを行っています。

一方リサーチカンファレンスでは、普段の臨床で疑問に思ったことを科学的に証明することを目的とした、トランスレーショナルリサーチに重点を置いた議論が行われています。子宮体癌、卵巣癌、絨毛性疾患、子宮筋腫、胚の発生・発育、早産のメカニズムなど研究分野は多岐にわたります。個人個人が自分に与えられたテーマ、あるいは自分が臨床で疑問に思ったことに対して、仮説を立て、それを検証するための研究計画を立案し、実際に実験を行い、結果を解析し、カンファレンスの場で発表する、といった一連のトレーニングを行うことにより、臨床に還元できる様なものの考え方を身に付けることが可能です。

私の専門分野である、生殖内分泌学・不妊領域では、低侵襲手術としての腹腔鏡手術、ダヴィンチシステムを用いた、ロボット支援手術を積極的に行っています。また、体外受精・胚移植では、排卵誘発剤をできるだけ使わない自然周期採卵、あるいは少量の排卵誘発剤のみを使った低刺激周期採卵を中心として、患者さんに優しい医療を目指しています。

本年7月には新外来棟も完成し、ますます臨床に磨きがかかることでしょう。当医局には、若い先生方のパワーがいかんなく発揮できる環境が整っています。
(2014.4月)
大学院助教 石川 博士

若い女医さんや学生さんへ
女性が仕事をする上で、必ず付いて回る言葉が「仕事と育児の両立」ですが、当医局でも(大学病院勤務でも市中病院勤務でも)子持ちの女医さんが増えました。みんなそれぞれ頑張っています。産婦人科は忙しそうだから無理なのでは、という固定概念は捨ててくださいね。大丈夫ですから。
あと、子供を産むのは研修が終わってからじゃないと、などと思っているとどんどん年をとってしまいますので、気にせず早めがお勧めですよ。
附属病院助教 川野 みどり

まっさきに思い出していただける臨床家、研究者そして教育者を目指してがんばっております。
附属病院助教 田中 宏一

産婦人科は、人間が卵子の時から死亡するまで、まさに人の一生すべて、人間の根本に関わる診療科です。
また、良性、悪性疾患の手術を行う外科の面、抗癌剤治療、内分泌疾患などの内科の面、分娩、不妊治療などの特化した特殊技術と多岐に渡る診療を行っています。不妊患者さんが妊娠したときの喜び、無事に赤ちゃんが産声をあげたときの喜び、癌がとりきれて元気に退院をしていく患者さんを見送る喜び・・・一緒に私達と分かち合いませんか?あなたのやりたいことが、ここにきっとあるはずです!!
附属病院医員 金谷 裕美

人口当たりの医師数が少ない千葉県の産婦人科医療に貢献できればと思っています。多少忙しいですが女性の一生に関われるやりがいのある仕事です。
附属病院医員 森本(山地) 沙知

産婦人科に入局してから早5年が経ちました。大変なこともありますが、とてもやりがいのあるところです。ぜひ一緒に産婦人科で働きましょう!
附属病院医員 山本 憲子

“ 病気を診ずして、病人を診よ “ ということが実践できているか、常に自分を俯瞰しつつやっていけたらと思ってます。
附属病院医員 鶴岡 信栄

エビデンスに基づいた臨床と研究をしていきたい。
確立したエビデンスを用いて診療にあたり、エビデンスが乏しいところでは確立する努力をしていきたい。
附属病院医員 植原 貴史

産婦人科は、臨床も研究も課題が山積みと言われますが、その分やりがいのある領域だと思います。
まだ駆け出しの身ですが、良き指導医達に恵まれた環境で、一日でも早く立派な産婦人科医になれるよう精進して参りたいと思います。
附属病院医員 林 伸彦


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