巨細胞癌
腫瘍が、多核あるいは単核の巨細胞よりなるものをいいます。
癌肉腫
癌腫と肉腫とが混在する腫瘍です。肉腫として、軟骨肉腫、骨肉腫、横紋筋肉腫などがみられます。
明らかな乳頭状構造を示す腺癌成分と角化を伴う扁平上皮癌成分を認め、また、これに接して骨への分化を示す骨肉腫を認めます。癌腫成分と肉腫成分が混在しており、癌肉腫と診断します。
肺芽腫
肺芽腫は、胎児肺に類似した所見を示します。
核上あるいは核下にグリコーゲンを認める無線毛円柱上皮よりなる管腔とprimitiveな間質からなり、上皮成分は胎児型腺癌に類似します。
胎児型腺癌と同様にmoruleがみられる
骨肉腫、軟骨肉腫、横紋筋肉腫が混在することがあります
βカテニンの発現を免疫染色で検討すると肺芽腫では、上皮細胞の細胞質と核が染色されます。また、間質細胞の核も染色されます。
癌肉腫では、核は染色されず、主に細胞膜に染色されています。
また、肺芽腫ではβカテニンの遺伝子異常があることがわかりました。
その他の臓器に発生するmoruleを形成する腫瘍もβカテニンの遺伝子異常を呈することが報告されています。
したがって、moruleを形成する腫瘍においてβカテニンの遺伝子異常がその発生に関与していることが推測されます[3,12]。