挨 拶

H30年度の千葉大学学内リーディング研究育成プログラムの1つとして、「心理学・精神科学の文理横断橋渡し研究拠点(心理精神科学)」プログラムが採択され、活動を開始いたしました。
現代人は、誕生から中年期までに何らかの精神的な問題を80%以上の人が経験すると報告されております。
不登校児童数が、小中学校で13万人、最近25年で約2倍となり、保育所待機児童の問題から、特に3歳未満児の利用率が増加し、就学前教育の質の確保が問題となっている昨今、子どもへの心理学的、精神医学課題を解決するための支援の確立が重要になっております。
精神疾患の患者数も、年間390万人で、15年で約2倍になっている一方、精神疾患を有する約4分の3の地域住民が未受診とされており、心理学的、精神医学的研究を進める必要があります。
これらの課題解決のため、千葉大学全学体制でメンタルヘルス研究を推進し、その成果を社会に還元する必要があります。
そこで、今年度から、当初3年間で、千葉大学の人文、教育、医学などの中堅・若手研究者のグループが核となって、心理学と精神医学に関する研究の先鋭化を目指し、4年目以降は、他の部局をも含めて、全学的な推進のもとでの心理精神科学の世界的レベルの研究拠点化を目指してまいります。

推進責任者 清水栄司

本研究の目標と概要

世界水準の研究を推進する、千葉大学の55歳以下の中堅・若手研究者グループによる本リーディング研究「心理精神科学」の目的は、西千葉キャンパスの(1)人文科学研究院の基礎心理学、実験心理学の研究、(2)教育学研究科の教育心理学、発達心理学の研究、(3)総合安全衛生管理機構の精神医学、亥鼻キャンパスの(4)医学研究院、(5)医学部附属病院、(6)社会精神保健教育研究センター、(7)子どものこころの発達教育研究センターの精神医学(精神神経科、こどものこころ診療部)、認知行動生理学(認知行動療法センター)、臨床心理学、犯罪心理学の研究を7つの部局を文理横断橋渡しする形での研究拠点を形成することです。健康人が有する知覚、認知、社会的ストレスの受け取り方の個人差(多様性)に関する基礎心理学的研究は、子どもから成人への成育段階における発達心理学的研究、または、女性に多い不安うつ、男性に多い自閉スペクトラムや攻撃性などの臨床的な精神科学的研究へ橋渡しすることで、国内外でもユニークな世界レベルの研究拠点へと展開させていきます

知覚心理学、認知心理学、社会心理学、発達心理学、教育心理学、犯罪心理学、臨床心理学、精神医学、児童精神医学という全領域の基礎から応用までの心理学・精神科学に関して統一的に行える研究手法を共有し、子どもから大人までの幅広い年代のヒトを対象とした心理的な測定データをデータベース化し、ビックデータとして、人工知能で解析し、ヒトの心の健康を維持、向上させるようなシステムを開発していくようにいたします。

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