センターについて

当センターの概要

平成23年4月1日、千葉大学大学院医学研究院に「子どものこころの発達研究センター(千葉センター)」が新設されました。
平成27年4月1日、「千葉大学子どものこころの発達教育研究センター」に改称しました。

少子化時代を迎えたわが国の社会が直面する最大の課題は、「子どものこころを健やかに育てる」ことです。しかしながら、子どものこころはきわめて深刻な危機にさらされ、子どものこころのひずみが問題となっています。たとえば、青少年の犯罪、「いじめ」を苦にした自殺、広汎性発達障害や注意欠如・多動性障害等の発達障害を持つ子どもの増加などが挙げられます。とりわけ、子どものうつ病、不安障害(パニック障害、強迫性障害、社交不安障害、心的外傷後ストレスなど)、摂食障害の低年齢化が進み、子どものこころのひずみに対する介入に社会的な要請が高まっています。

一方で、子どものこころを扱う専門家は数が不足しており、さらにその多くは心理学、保健学/看護学、教育学などをそれぞれに修めた専門家であり、各専門領域と経験に基づいて子どものこころを扱っているため、定式化されたものはなく、科学的な視点も不足しているのが現状です。これらの問題を克服するためには、それらの専門家に対して、脳科学、心理学、教育学の統合的観点に立ち、系統だった教育研究を行うのが最も現実的です。しかし、このような教育研究を進めようとするとき、子どものこころの問題の複雑さとそれを扱う専門分野の多様性は、既存の単独の教育機関において十分な成果を挙げることを困難にしています。

このような状況の中、平成18年4月から文部科学省の支援のもとに、「『子どものこころの発達研究センター』における教育研究事業」がスタートし、大阪大学・金沢大学・浜松医科大学の連携により教育研究の基盤が整備されました。平成23年4月からは千葉大学(千葉センター)と福井大学も参加し、それぞれの特色を生かした5大学連携による教育研究基盤体制へと一層の充実が図られました。

千葉大学には、大学院医学研究院精神医学と認知行動生理学との連携により、成人の不安障害、摂食障害、うつ病に対する認知行動療法の実践と脳科学的研究および教育研究基盤を構築した実績があります。たとえば、千葉大学医学部附属病院精神神経科・子どものこころ診療部において、不安障害や摂食障害の認知行動療法専門外来を開設し、高度に熟練した医療用セラピストを養成するChiba-IAPT(Increasing Access to Psychological Therapy)プロジェクトを立ち上げてきました。

こうしたこれまでの実績を背景に、千葉センターでは「子どもへの認知行動療法に関する教育研究事業」をスタートさせました。そこでは、医師・心理士・コメディカルなどの資格を有しながら現場で活躍する専門職社会人を、ハイレベルで科学的な子どもへの認知行動療法を実践できる高度専門家や指導者に養成することを目指します。

認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy: CBT)とは、従来の精神療法(カウンセリングなど)とは異なり、科学的根拠(エビデンス)に基づいた顕著な治療効果を有する精神療法・心理学的介入のことです。うつ病をはじめとした不安障害、摂食障害など、多くの精神疾患の治療ガイドラインで第一選択となっています。

1)学問的波及効果

日本独自の観点から子どもに対する認知行動療法を開発し、大規模な臨床試験と医科学研究により、明確なエビデンスを世界に示し、日本のみならず世界への普及を目指します。

2)社会的波及効果

開発された子どもの認知行動療法を実際に臨床現場での治療に用い、また学校現場での予防にも用いて、「子どものこころを健やかに育てる」ことにより活力ある日本社会の形成に貢献します。

大学院生募集

連合小児発達学では、平成30年度の大学院生を募集しています。
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