千葉大学大学院医学研究院泌尿器科学・千葉大学医学部附属病院泌尿器科
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HOME > 患者様用当科診療案内 > 泌尿器科の疾患 > 腎盂尿管癌について
腎盂尿管癌について
 通常、血尿を主訴に発見されます。腫瘍が尿路を閉塞するため、腫瘍がある側の側腹部痛、背部痛を来すこともあります。尿の細胞診検査、膀胱鏡検査、CT、MRIといった画像診断に加え、尿管鏡検査にて確定診断がなされます。
 限局した病変で早期のものであれば、尿管鏡によるレーザー治療や腫瘍切除術も選択肢となります。従来は開腹手術が成されていましたが、徐々に、腹腔鏡下に腎尿管全摘術が選択されるようになりました。千葉大では現在、ほとんど腹腔鏡下に成されています。千葉大における2002年以降の手術例の生存率を示します。全体の疾患特異的5年生存率は76.1% です(下図)。腫瘍のの深さ別にみると、PT2(筋層までの浸潤)以下の群は95%と良好ですが、pT3(周囲脂肪組織までの浸潤)以上の群は41.5%と生存率の低下を認めるため、生存率を改善するために抗がん剤による治療の追加が望まれます。また、膀胱に再発を来すことがあり、術後に定期的な膀胱鏡の検査が必要です。

手術を施行した腎盂尿管癌の疾患特異的生存率

 一方、癌が進行し、すでに転移を有するものには、膀胱癌と同様に抗がん剤による治療や放射線療法が選択されます。手術療法は抗がん剤による治療、放射線療法といった他の治療法との組み合わせのなかで、選択されます。下図に当院での治療成績をお示ししますが、転移を有するものでも、集学療法を行うことで、50%生存期間は22ヶ月と予後の改善が見られます。また、疼痛緩和治療も同時に行い、生活の質を落とすことなく、生存の延長を目指しています。
 抗がん剤の治療は従来より標準療法として、MVAC(メソトレキセート、ビンブラスチン、アドリアマイシン、シスプラチン)療法が成されてきましたが、最近、副作用が少なく、ほぼ同等の効果を有するGC(ゲムシタビン、シスプラチン)療法が行われるようになりました。

転移を有する腎盂尿管癌の疾患特異的生存率


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