診療科紹介

ページタイトル画像

胆道疾患研究グループ

メンバー

露口利夫 講師、胆道学会指導医・理事
酒井裕司 非常勤講師、胆道学会指導医・評議員
杉山晴俊 内視鏡センター助教、胆道学会指導医
中村昌人 特任助教
高橋幸治 大学院生兼医員
熊谷純一郎 大学院生兼医員

 胆道疾患研究グループでは以下のような胆道疾患の診断および非観血的治療を中心とした診療を行っており、臨床研究をすすめています。また、外部活動として、 「急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン」、 「胆石症の診療ガイドライン」、「胆道癌診療ガイドライン」、「胆道癌取り扱い規約委員会」などの作成、改訂委員会に参加しており、胆道疾患の診断・治療の向上に努めています。

対象疾患および診療内容

  1. 胆道結石の非観血的治療 (胆嚢胆石症、総胆管結石症、肝内結石症、Roux-en-Y吻合やBillrothII法胃切除後の総胆管結石症)
  2. 急性胆管炎・急性胆嚢炎の診療およびその病態解明
  3. 良性胆道狭窄疾患の非観血的治療(原発性硬化性胆管炎、術後良性胆道狭窄)
  4. 良悪性疾患の鑑別
  5. 悪性疾患の術前進展度診断
  6. 手術不能悪性胆道狭窄に対する胆道ドレナージ・化学療法

1.胆道結石の非観血的治療

 当科は内視鏡的胆管膵管造影(ERCP)の黎明期である1970年代末より積極的に総胆管結石の内視鏡的治療を行っています。多くの内視鏡的手技の中でもERCPは技術的難易度が高いことで知られていますが、豊富な経験に基づいた安全な診断・治療を行っています(年間600から700件)。千葉県内における基幹病院でもあり、一般病院では対応の困難な難治例を御紹介していただいております。先進的な結石治療として経口胆道鏡を用いた砕石術(電気水圧衝撃波やレーザー)や体外衝撃波破砕療法などを初期から行っており、最近では大口径バルーンによる乳頭拡張術による巨大結石に対する治療を導入しています。難治性胆道結石症として代表的な肝内結石症にも積極的に治療を行っています。また、従来は内視鏡的治療が困難であったRoux-en-Y吻合やBillrothII法胃切除後の総胆管結石などにもダブルバルーン内視鏡を用いた先進的な内視鏡治療を行っています。

2.急性胆管炎・急性胆嚢炎の診療およびその病態解明

 2013年に急性胆管炎・胆嚢炎の診断基準と治療指針が明示された診療ガイドラインが改訂されました。当科は本ガイドライン作成のメンバーとして初版の作成から参加しており、臨床経験だけでなく科学的根拠に基づいた診療を行っています。

3.良性胆道狭窄疾患の非観血的治療(原発性硬化性胆管炎、術後良性胆道狭窄)

 原発性硬化性胆管炎や術後良性胆道狭窄などに対する非観血的治療は技術的にも困難なことが多く内視鏡的技術を駆使した治療を行っています。

4.良悪性疾患の鑑別

 胆管狭窄には胆道癌に伴う悪性狭窄だけでなくMirizzi症候群・原発性硬化性胆管炎などの良性狭窄も含まれます。最近ではIgG4関連硬化性胆管炎なども悪性胆道狭窄との鑑別が必要な疾患として注目されています。診断に苦慮する狭窄に対しては親子方式経口胆道鏡による精査を行っています。

5.悪性疾患の術前進展度診断

 内視鏡検査だけでなくCT、MRIなども含めた総合的な画像診断をもとに悪性胆道疾患の進展度診断を行っています。

6.手術不能悪性胆道狭窄に対する胆道ドレナージ・化学療法

 悪性胆道狭窄に対する内視鏡的ドレナージとしてプラスチックステントだけでなく金属ステントを用いた胆道ドレナージを積極的に行っています。同時にどのような金属ステントが最適なドレナージ効果をもたらすかについて臨床研究を進めています。胆道癌の化学療法はゲムシタビン、TS-1に加えてシスプラチンの保険適応が通ったことより治療の選択肢が増えてきました。しかし、胆道癌は減黄術を適切に行う技術がなければ化学療法は行えません。当科では適切な胆道ドレナージによる減黄管理下に患者さんの体力に応じた化学療法をおすすめしています。