千葉大学大学院医学研究院
呼吸器内科学
千葉大学病院
呼吸器内科
当病院は、京葉工業地帯の労災医療ならびに高度医療や地域医療の確立をめざすことを理念として機能してきた400床の中規模病院です。
周囲に呼吸器内科を専門とする病院が少なく、市原市以外にも、茂原市、長生郡、大網白里町、千葉市まで及ぶ広い地域が医療圏として含まれてきており、増えつつある呼吸器疾患の患者さんに細やかに対応する努力を続けています。
平成25年度の呼吸器内科のスタッフは、部長2名 副部長2名、医師3名(一部消化器内科と兼任)の計7名ですが、常に1-2名の初期臨床研修医もローテーションに加わりつつ、呼吸器外科の5名と協力しながら、日々の診療を支えています。
総合内科の中の呼吸器内科として毎日1-3名が外来診療にあたります。初診は、 基本的に紹介制としています。
日勤帯は呼吸器内科担当医が診療にあたりますが、重症例はチームで対応しています。
呼吸器外科と協力して呼吸器待機を設け、必要に応じてサブにあたる呼吸器内科担当または呼吸器外科担当が呼ばれます。普段の当直は、脳神経系、循環器系、ICU部門がそれぞれ当直、整形外科、小児科は22時までの待機となっており、それ以外の医師が1名と研修医1名で当直を行います。週に1回ある2次救急日は千葉大呼吸器内科からも応援の先生が内科当直として来てくださることが多く、外科系、小児科当直が加わることになります。当直、日直は1回/月程度で、当直翌日は午後帰宅が許されています。
今年度の入院患者の疾患は、肺炎をはじめとして、気管支喘息、間質性肺炎、誤嚥性肺炎、COPD,気管支拡張症、気胸、肺癌、悪性中皮腫、その他でした。
平成25年10月からは新診療棟完成とともに、ICUが立ち上げられ、ARDS, 間質性肺炎急性増悪、肺血栓塞栓症重症例などに、ECMOを含めた呼吸器管理を行うことで救命してきました。その他、HFOT、NPPV, 挿管でのAPRVでの管理、血行動態モニタリングではPICCO2,EV1000など高機能装置を多数装備していることで、質の高い医療が可能となってきています。気管支鏡検査は年間250例を超え、新病棟完成と同時に、Cアーム装置でのCTガイド下検査導入、超細径気管支鏡、EBUS-TBNAなど診断率向上に奮闘しています。
400床という風通しのよい規模の病院であることを生かして、他部門との連携もスムーズで、チーム医療に参加することも自由となっています。関連チームとしては、感染症管理チーム(呼吸器内科医師が2名属しています)、化学療法管理チーム(呼吸器内科医師が1名属しています)、緩和療法チームなどがあり、近日CVC管理チーム(まだ妄想かも)立ち上げも。当科と深く関連している特筆すべき外来として、終煙外来を国友部長がカウンセリング手法を用いて短期に行って良好な成績を維持しています。そのほか、アスベスト曝露者、アスベスト関連疾患患者を対象に、地域医療機関と連携しながら、健康診断、診断・療を行うとともに、アスベスト疾患に係る症例収集、研究を行っているアスベストセンターがあり、労災独自の疾患、診療に携われることも強い魅力と言えます。
地理的には千葉のおへそといわれる市原の高台にある病院ですが、千葉大も近く、いざという時には大変頼りになる千葉大も近く(今まで、感染症症例でコメントをいただいたり、喀血の塞栓目的でドクターヘリ搬送症例などがあります)
研究会への参加も便利で院内でも若手中心での輪読会、抄読会を呼吸器外科と合同で定期的に開催しています。勉強する環境としては恵まれているといえます。
呼吸器内科医を目指して一緒に、千葉労災病院で働きましょう。
弥富 真理