千葉大学大学院医学研究院
臓器制御外科学
千葉大学医学部附属病院
肝胆膵外科・乳腺外科
2025/07/06
2025年7月3日、東京・シェーンバッハ・サボーにて、第31回「侵襲とサイトカイン研究会」を当教室主催で開催いたしました。
1会場・1日という限られた日程ではありましたが、全国から24題もの演題が集まり、いずれも侵襲やサイトカインに関する、現場に根ざした興味深い内容ばかりでした。発表は、基礎研究と臨床のちょうど中間に位置するようなテーマが多く、各分野の知見が交差する、非常に刺激的な時間となりました。
この研究会の特色は、救急・外科・内科といった異なる診療科の医師が一堂に会し、それぞれの立場から「炎症」と「サイトカイン」という共通の切り口で議論を交わすことにあります。特に、救急領域の先生方が発表された「時間軸で変化する炎症応答」や「迅速な診断と治療選択を迫られる現場での課題」などに触れ、外科という立場にいる我々自身、これまで浅くしか理解していなかったサイトカインの動態について、あらためて多角的に考える機会となりました。また、質疑応答の場では、研究の背景にある臨床的な実感や、現場でのジレンマが率直に共有され、診療と研究の「橋渡し」としての役割を、この研究会が確かに果たしていることを実感しました。
最後になりましたが、ご参加いただいたすべての先生方に、心より感謝申し上げます。この場で得られた学びとつながりが、それぞれの現場での診療や研究の一助となれば幸いです。