cNIVR動物病態学の使命と理念
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動物倫理教育


教育面においては、学生や研究者を対象とした倫理教育プログラムを充実させ、
次世代の研究者が倫理観を持って活動できる環境を整備します。具体的には、動
物実験の科学的意義や動物福祉、安全確保に関する教育を推進し、利用者の倫理
的意識を高めます。さらに、法令遵守の徹底とともに、外部検証委員による査定
にも耐えうる適正な飼育・利用体制を維持し、常に高い倫理基準を追求します。

 

危機管理・リスク管理


2016年4月の熊本地震の際、直接の被災経験はありませんでしたが、石黒が千葉
大着任以前に努勤務していた熊本大学における施設復旧の経緯を関係者から詳細
に伺いました。この経験を通じて、予期せぬ非常時への対応・対策の強化がいか
に重要かを強く認識しています。大切な研究資源を守るために、施設管理運営の
責任者として、危機管理とリスク管理を常に念頭に置き、実効性のある体制を整
備してまいります。

 

将来の方向性


施設運営の将来においては、限られた収容キャパシティと利用者の利便性とのバ
ランスを最適化し、研究成果と教育効果の最大化を目指します。加えて、科学的
根拠に基づく動物福祉の向上を重視し、3Rs原則の徹底と実験代替法の推進に努
めます。
近年の国際的動向を踏まえると、疾患モデルオルガノイドなどの代替手法の活用
によって、将来的に動物使用を必要最小限に抑える方向性も重要と考えています。
この課題に取り組むためには、個々の利用者にとどまらず、部局レベルでの密接
な情報共有と連携が不可欠です。今後も施設運営に携わる教員・スタッフの皆様
と協働し、医・薬・生命科学分野の研究教育を支える基盤として、持続可能な動
物施設環境の整備に尽力いたします。