着任時の挨拶

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生水真紀夫

 石川県出身。昭和56年に金沢大学を卒業し、母校の産婦人科に入局しました。発生学に興味があり学部在学中から解剖学教室で胎児肝血管系の三次元観察など研究の手ほどきを受けていたこともあって、産婦人科を選びました。入局後、妊娠子癇や骨盤位分娩などダイナミックな変化を示す母子の病態、そして産科医の適切な手技や処置によってすみやかに回復していく姿を目の当たりにし、周産期医学の厳しさを実感するとともに臨床医としてのやりがいを学びました。当初は、2・3年の臨床経験を積んだ後に基礎の教室に入り直すつもりでいたのですが、患者さんに向き合って必死に勉強しながら診断や治療に取り組んでいるうちに、臨床医学のおもしろさに魅了され、いつしか生殖医学の虜になっていました。大学院生のときに世界ではじめてのエストロゲン合成酵素欠損症の症例を発見したのが契機となり、1995年からテキサス大学医学部生殖医学研究所に留学しました。1999年からは金沢大学附属病院に新設された周産母子センター助教授となり、周産期および不妊症治療などに取り組んで来ました。