臨床研究

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National Clinical Databese (NCD)を用いた人工透析患者に対する大動脈弁置換術の手術成績と長期予後の検討

2019/01/01

現在、心臓血管外科では、「National Clinical Databese (NCD)を用いた人工透析患者に対する大動脈弁置換術の手術成績と長期予後の検討」に関する研究を行っています。今後の治療に役立てることを目的に、この研究では心臓血管疾患の病態把握のために患者さんの診療情報などを利用させて頂きます。診療情報などがこの研究で何のために、どのように使われているのかについて詳しく知りたい方は、下記の窓口にご連絡ください。

研究課題名

「National Clinical Databese (NCD)を用いた人工透析患者に対する大動脈弁置換術の手術成績と長期予後の検討」

研究の意義・目的

人工透析(HD)患者の大動脈弁狭窄症に対する大動脈弁置換術(AVR)は、非HD患者に対するAVRよりも死亡率が高いことが知られていますが、その長期成績については世界的にみてもデータが乏しい現状です。一方、現在爆発的に普及している経大動脈的大動脈弁置換術(TAVI)は現在わが国ではHD患者に対しては非適応ですが、HD患者へも適応を拡大するよう社会的な要望がある一方で、そのリスクとベネフィットについても全くエビデンスが得られていません。本研究は日本心臓血管外科学会のデータベースであるJCVSD(日本心臓血管外科手術データベース機構)のデータを利用し、さらに学会の協力のもと遠隔成績調査を実施することで、HD患者に対する外科的AVRのリアルワールドでの成績を明らかにし、今後の治療方針の確立に資するデータを得ることを目的としています。

研究の方法

研究参加施設:対象となる手術症例の登録があるNCD参加施設のうち、ご協力いただける施設
注:NCDとはNational Clinical Dasebaseの略であり、医療情報を体系的に把握し、医療の質向上に資する分析を行うことで、市民の皆様に最善の医療を提供し、適正な医療水準を維持することを目的にしたデータベース機構です。上記のJCVSDはそのうち心臓結果外科分野についてのデータベース機構であり、両者は相互に連携しています。

研究方法:NCDに2007-17年に登録された「人工透析患者で大動脈弁置換術」症例のうち、病因として「大動脈弁狭窄症」が選択された患者を抽出させていただきます。 過去に心臓の手術既往がある症例や経カテーテル的大動脈弁置換術は除きます。 手術症例を登録した施設に依頼し、追加情報を収集します。
追加情報の収集は、NCDから各施設へNCD登録画面でのデータベース追加入力を依頼し、各施設で入力していただいたものをNCDが回収する方式とします。集積したデータを、後方視的に解析します。

個人情報の取り扱いについて

本研究で得られた個人情報は、外部に洩れることのないように厳重に管理します。研究成果の発表にあたっては、患者さんの氏名などは一切公表しないこととします。データ等は、千葉大学大学院医学研究院心臓血管外科学教室の鍵のかかる棚で保管します。

研究に診療情報などを利用して欲しくない場合について

研究への協力を希望されない場合には、原則として結果の公開前であれば情報の削除などの対応をしますので、下記の窓口にご遠慮なくお申し出ください。


文部科学省・厚生労働省による「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づいて掲示を行っています。

研究実施機関

千葉大学医学部附属病院 心臓血管外科学

本件のお問合せ先

医学部附属病院心臓血管外科
医師 松浦 馨
TEL:043(222)7171 内線 72719