臨床研究

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中等度以上僧帽弁閉鎖不全を合併したTAVI術後の遠隔成績

2020/06/05

現在、心臓血管外科では、「中等度以上僧帽弁閉鎖不全を合併したTAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)術後の遠隔成績」に関する研究を行っています。今後の治療に役立てることを目的に、この研究では心臓血管疾患の病態把握のために患者さんの診療情報などを利用させて頂きます。診療情報などがこの研究で何のために、どのように使われているのかについて詳しく知りたい方は、下記の窓口にご連絡ください。

研究課題名

「中等度以上僧帽弁閉鎖不全を合併したTAVI術後の遠隔成績」

研究の意義・目的

TAVI施行時の僧帽弁閉鎖不全症はほとんどが機能性であり、治療適応の判断に左右することは少ないが、その成績については大規模な報告はあまりない。今後Mitral clipなど経皮的僧帽弁閉鎖不全治療デバイスが普及するのにあたり、TAVI施行時に他の弁膜症についても治療介入する必要があるかどうか、またどういう症例には治療介入した方がいいのか、今後の診療に重要な情報が得られると考えている。

研究の方法

研究参加施設:対象となる手術症例の登録があるNCD参加施設
注:NCDとはNational Clinical Dasebaseの略であり、医療情報を体系的に把握し、医療の質向上に資する分析を行うことで、市民の皆様に最善の医療を提供し、適正な医療水準を維持することを目的にしたデータベース機構です。JTVT(日本経カテーテル心臓弁治療学会)は同データベースと連携しており、今回の研究はJTVTと共同で行います。

研究方法:NCDに2014-2017年に登録された症例において、TAVI施行時、中等度以上の僧帽弁閉鎖不全症があった症例となかった症例で、周術期死亡率、遠隔死亡率、再入院回避率などについて検討を行います。中等度以上の僧帽弁閉鎖不全症の患者では、周術期死亡率に差はないものの、遠隔再入院回避率や死亡率については差が出る可能性が仮説として予想されます。

個人情報の取り扱いについて

本研究で得られた個人情報は、外部に洩れることのないように厳重に管理します。研究成果の発表にあたっては、患者さんの氏名などは一切公表しないこととします。データ等は、千葉大学大学院医学研究院心臓血管外科学教室の鍵のかかる棚で保管します。

研究に診療情報などを利用して欲しくない場合について

ご協力頂けない場合には、原則として結果の公開前であれば情報の削除などの対応をしますので、下記の窓口にご遠慮なくお申し出ください。


文部科学省・厚生労働省による「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づいて掲示を行っています。

研究実施機関

千葉大学医学部附属病院 心臓血管外科学

本件のお問合せ先

医学部附属病院心臓血管外科
医師 松浦 馨
TEL:043(222)7171 内線 72719