スタッフ
ページタイトル画像

特任教授・客員教授 廣島 健三のプロフィール

悪性中皮腫の新たな病理診断法の開発と普及

 中皮腫の診断は臨床情報、放射線画像、生検標本の病理所見、免疫染色の結果を総合して行います。中皮腫と診断された症例には比較的多く非中皮腫例が混入しており、環境省の石綿健康被害救済法による中皮腫の認定率は約90%です。特に、小さな生検標本では病理診断が難しくなります。私たちは、生検標本の免疫染色の結果に細胞の遺伝子異常の検索を加えることにより、正確に診断ができることを明らかにしました。胸水などの細胞診標本でも診断が可能であることを明らかにしました。現在、神奈川県立がんセンターと共同で、新たな中皮マーカーを用いた中皮腫診断法を検討しています。また、中皮腫の診断を普及させるために、「中皮腫瘍取扱い規約」を発行し、環境再生保全機構主催の中皮腫細胞診実習研修会の講師を務めています。(担当:廣島、田川)