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第35回日本小児外科学会秋季シンポジウムに参加しました

2019/11/19

2019年10月17日から大阪で行われた第35回日本小児外科学会秋季シンポジウム / 第27回小児集中治療ワークショップ / PSJM (Pediatric Surgery Joint Meeting) 2019に参加してきました.毎年秋に行われるこの学会ですが,今回は小児集中治療との抱き合わせ開催で,例年とは毛色の違う4日間となりました.

当科からは齋藤が「小児膵solid pseudopapillary neoplasm(SPN)に対する腹腔鏡下脾臓温存膵体尾部 切除術の留意点」,照井が「慢性特発性偽性腸閉塞症の栄養管理―親子例の治療経験より―」,秦が「先天性横隔膜ヘルニアに対する治療戦略―手術時期の最適化を目指す―」を発表してきました.

 私が参加した秋季シンポジウムは先天性横隔膜ヘルニアの手術時期・ECMO適応がひとつのテーマとして扱われました.横隔膜ヘルニアは小児外科で扱う最重症疾患のひとつであり,周術期管理は非常に難しく,まだまだ多くの課題を抱えています.その診療には小児外科だけでなく新生児科・集中治療科・小児循環器科といったチームの総力戦であたる必要がありますが,今回の学会では外科医だけでなくこれら関係各科の先生方の発表もあり,多視点からこの疾患を考えることができました.施設ごとに常識や治療方針が異なるのもこの疾患の特徴ですが,このような学会を通して標準治療を確立し,日本全体として治療成績を上げていく必要性を強く感じました.

文責 秦 佳孝