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薬物の死後分解に関する研究

剖検試料中の薬毒物を評価する場合、その濃度が治療域、中毒域もしくは致死域のいずれかであるかで判断しています。しかしながら、死者の既往歴や死後経過時間あるいは死体の保存の状況などで薬毒物が分解し、判断を困難にする場合があります。死後に薬物を分解する代表的な機序としては細菌による分解、血漿中エステラーゼによる分解が知られていますが、各薬毒物における分解因子や分解速度は未だに多くが不明です。

本研究では血液中で死後分解していると考えられる薬毒物と質量分析機器(X500R, ABSciex)を用いて分解因子を明らかにしようとしています。分解因子が明らかになれば本因子を用いて分解速度を明らかにすることで、死後血液における濃度評価法を確立できると期待されます。

担当者:山岸由和