・医学研究院・附属動物実験施設
・医薬総合研究棟 I(9階)・動物実験施設
・災害医療研究所・動物実験施設
施設管理
我々の最も重要な使命は、実験動物を飼育するための安定的かつ恒久的な環境を提供することです。そのために、規格化された高品質な実験動物を維持できる施設環境の整備と、動物福祉関連法規の遵守を徹底します。
老朽化施設の維持管理や、信頼性・再現性・質の高い動物実験の実施を可能にするため、環境要因や微生物学的コントロールに基づく衛生管理を強化し、常にクリーンで安全な飼育環境を維持します。これにより、微生物感染事故を防ぎ、研究者にとって利用しやすく持続可能な研究基盤を提供します。
動物倫理教育
教育面においては、学生や研究者を対象とした倫理教育プログラムを充実させ、次世代の研究者が倫理観を持って活動できる環境を整備します。具体的には、動物実験の科学的意義や動物福祉、安全確保に関する教育を推進し、利用者の倫理的意識を高めます。さらに、法令遵守の徹底とともに、外部検証委員による査定にも耐えうる適正な飼育・利用体制を維持し、常に高い倫理基準を追求します。
危機管理・リスク管理
2016年4月の熊本地震の際、直接の被災経験はありませんでしたが、石黒が千葉大着任以前に努勤務していた熊本大学における施設復旧の経緯を関係者から詳細に伺いました。この経験を通じて、予期せぬ非常時への対応・対策の強化がいかに重要かを強く認識しています。大切な研究資源を守るために、施設管理運営の責任者として、危機管理とリスク管理を常に念頭に置き、実効性のある体制を整備してまいります。
将来の方向性
施設運営の将来においては、限られた収容キャパシティと利用者の利便性とのバランスを最適化し、研究成果と教育効果の最大化を目指します。加えて、科学的根拠に基づく動物福祉の向上を重視し、3Rs原則の徹底と実験代替法の推進に努めます。
近年の国際的動向を踏まえると、疾患モデルオルガノイドなどの代替手法の活用によって、将来的に動物使用を必要最小限に抑える方向性も重要と考えています。この課題に取り組むためには、個々の利用者にとどまらず、部局レベルでの密接な情報共有と連携が不可欠です。今後も施設運営に携わる教員・スタッフの皆様と協働し、医・薬・生命科学分野の研究教育を支える基盤として、持続可能な動物施設環境の整備に尽力いたします。