トピックス

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トピックス2017年

2017年12月27日

2017 CDH workshop に参加しました

2017年11月14日から16日までLiverpoolのAlder Hey Children's HospitalでInternational Workshop symposium of Congenital Diaphragmatic Hernia(CDH)が開催されました。2年毎に開催されるCDHに特化したInternationalな研究会です。文字通り、世界中の一流研究者が一堂に会して、High levelな基礎研究から臨床研究はもちろんのこと、患者会からの研究発表もあり、盛沢山でした。毎度のことながら大変大きな刺激を受け、更に邁進していこうと心に誓った次第です。
私は日本のCDH Study groupから、ここ10年間の日本のCDH治療の変遷について発表しました。欧米とは依然大きな差がありますが、少しづつCentralizaionが進んできているようです。

(文責 照井慶太)

2017年12月13日

第59回 日本小児血液・がん学会学術集会に参加しました

2017年11月9日から11日までの3日間、愛媛県のひめぎんホールにて第59回日本小児血液・がん学会学術集会が開催されました。当科からは中田光政が肺転移を伴った肝芽腫に対する治療方針の妥当性の検討について、小松秀吾が神経芽腫4S症例の検討について、原田和明が神経芽腫細胞による樹状細胞への抑制効果の検討について、秦佳孝が再発神経芽腫に対してエクソーム解析を行った一例についてそれぞれ発表を行いました。今回も様々なテーマについて熱い議論が展開され、例年のごとく実りの多い学会でした。小児がんの治療は目覚ましい進歩をみせており、それだからこそ治療に関わる医師は小児がんに習熟することが必要です。今回学んだことを活かして今後の診療向上に貢献できればと思います。

(小松秀吾記)

2017年12月11日

第33回 小児外科学会秋季シンポジウムに参加しました

当科からは

照井が日本小児外科代謝研究会で「先天性横隔膜ヘルニアの急性期栄養と成長との関連について」、秋季シンポジウムで「慢性特発性偽性腸閉塞症に対する手術療法の役割と限界」

中田が小児呼吸器外科研究会で「320列 area detector CTによる先天性は井囊胞性病変評価の試み」

小松が日本小児外科代謝研究会で「経皮経肝、経皮経腰的カテーテル挿入の検討」

柴田が秋季シンポジウムで「6歳未満で発症した超早期発症型潰瘍性大腸炎術後の小腸不全」

小林が直腸肛門奇形研究会で「当科における中間位鎖肛に対する術式の変遷および予後についての比較検討」

原田が秋季シンポジウムで「当科における短腸症候群治療の現状と課題」

を発表いたしました。

秋季シンポジウムでは、「腸管不全の現状と未来」をテーマに多くの発表がおこなわれました。特に、短腸症候群とヒルシュスプルング病類縁疾患においては、腸管からの栄養吸収が不十分なため、中心静脈栄養が不可欠となり、経腸栄養と経静脈栄養のバランスや合併症の予防を念頭に置いた治療が必要です。各施設からの発表を聞き、腸管不全の管理の難しさを再認識しました。栄養管理は小児外科医にとって避けることのできない課題であり、今までの経験だけでなく、他施設からの発表も参考に新しい知識をアップデートしながら、日々の診療にあたっていかなければならないと感じました。

(原田和明記)

2017年6月3日

EUPSA2017に参加しました

2017年5月17日から20日までキプロスでAnnual Congress of the European Paediatric Surgeons' Associationが開催されました。ヨーロッパにおける小児外科の最新の知見を貪欲に勉強してきました。
同時に、キプロスという日本人にはあまりなじみのない地域について、その歴史・文化を存分に吸収してきました。

文責 照井慶太

2017年6月3日

第54回 日本小児外科学会学術集会に参加してきました

2017年5月11日から5月13日まで仙台国際センターで行われた第54回日本小児外科学会学術集会に参加しました。今回は第7回胆道閉鎖症仙台国際シンポジウム」も同時開催されました。

当科からは斎藤武が「当科におけるtransition医療の現況と課題」、照井慶太が「次世代シーケンサーを用いた慢性特発性偽性腸閉塞症の原因遺伝子検索」、「先天性横隔膜ヘルニア治療における急性期の経腸栄養と成長との関連について」、中田光政が「胎児・新生児副腎嚢胞性病変30例の鑑別診断」、小松秀吾が食道インピーダンスpHモニタリング検査における自動解析・手動解析の特徴について」、小原由紀子が「当科における先天性胆道拡張症術後の肝内結石症」を発表し、活発な討論をしてきました。仙台国際センターは新緑が香る中にたたずみ、中はゆったりと広く、会場も行き来しやすく、落ち着いた雰囲気で学会が行われたという印象を持ちました。

演題は多岐にわたりましたが、質問も多くいただき、発表・討論共に充実したものになったのではないかと思います。これからも常に疑問をもつ心とそれを解決すしていこうというモチベーションを維持して多くの発表をしていきたいです。

文責 中田光政

2017年3月26日

第32回日本静脈経腸栄養学会学術集会に参加しました

2017年2月23~24日、岡山で日本静脈経腸栄養学会学術集会(JSPEN)2017が開催されました。当院からは臨床栄養部の佐藤先生が、シンポジウム『胃瘻と経管栄養による管理について再び考える』において当科での試みについて発表しました。生直後より呼吸器・消化器系の手術が度重なった場合、経口摂取の能力を獲得する機会が失われ、元気になってからも経口摂取を嫌悪してしまう現象があります(Oral aversion)。そうした状況に対し、リハビリや行動療法に加えて経管栄養の減量(Hunger provocation)の有効性のエビデンスが増えてきています。当科での試みにおいても、Hunger provocationが経管栄養離脱へのきっかけとして有用であることが示されました。このような状況にならないことが一番ですが、なってしまった場合のひとつの方向性だと思います。使用したプロトコールについて知りたい方はお気軽にご連絡ください。

(文責:照井)

2017年1月21日

第58回日本小児血液・がん学会学術集会に参加しました

第58回日本小児血液・がん学会学術集会に参加しました。

2016年12月15日から17日までの3日間、品川プリンスホテルで、慶應義塾大学小児外科の黒田達夫先生を会長に、第58回日本小児血液・がん学会学術集会が開催されました。当科からは中田光政が局所腫瘍残存を許容した神経芽腫非遠隔転移症例の検討について、小松秀吾が肺転移を伴った腎芽腫の治療経験についてそれぞれ発表を行いました。小児がんは稀な病気であるため、治療を行う医療者は多施設で協力し、より良い治療法をみつけていく必要があります。今回も幅広い領域の専門家の先生方が集まり、様々なテーマについて熱い議論が展開され、大変有意義な時間を過ごすことができました。今回学んだことを明日からの診療に役立てていきたいと思います。

小松秀吾

2017年1月21日

第40回千葉大学小児外科教室例会

例会には初期研修医の頃から参加させて頂き、その頃から「例会はどんな学会発表よりも厳しい」と聞かされてきました。入局前から言い聞かされるとは余程のことなんだろうな…と、漠然と捉えていましたが、9月に担当症例が決定し、いざ例会準備が始まると、その言葉の重みを実感させられました。山のように積み上がる文献、終わらないデータ処理、緻密なスライド作成…果たして発表当日までに本当に終わるのだろうかと、何度思ったかわかりません。しかし、指導教官の先生方や同門の先輩方からの熱い指導を受け、同期と切磋琢磨しながら、当初は図書館の使い方すら知らなかった自分もなんとか発表に漕ぎ着け、例会を無事終えることができました。本当にありがとうございました。確かに聞かされていた言葉通りの厳しい発表でしたが、学会発表の基本をしっかりと学ぶことができたと感じています。この経験を基礎に、今後も臨床のみならず発表、研究に精進していきたいと思います。

西村雄宏

私が初めて小児外科の例会に参加したのは医学部6年生時で、笈田先生と秦先生が新入局員として一例報告をされていました。当然わからないことだらけでしたが、非常にカッコよく見えたことだけは覚えています。その裏には大変な努力と周りの方のサポートがあったのだということを3年後、自身が同じ立場になって痛感しました。症例報告の文献集め、データ収集、スライドの構成、度重なる予演と苦しみながら、11月は例会発表ととことん向き合って準備をすすめていきました。指導医の中田先生が夜中に病院に帰ってきて下さり、スライドをチェックして頂いたのは本当に良い思い出です。辛いながらも、なぜか楽しく準備を進めることができました。後半はただ頭がおかしくなっていただけかもしれません。笑。中田先生を始め上級医の先生方のご指導により、無事に本番を終えることができました。自分はカッコよく映ることはありませんでしたが、今後の学会発表や症例への向き合い方を考える上で非常に良い経験となりました。これからも精進して参りますのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

文田貴志