【当研究会の説明】
子どもの死亡は近親者にとって耐えがたい悲劇であるだけでなく,わたしたちの社会にとっても重大な損失です.この中には何らかの形で予防できる可能性がある死亡が含まれることが予想されますが,もし「予防可能な死亡」があるのであれば,その再発防止のための措置を講じなければならないと思われます.
そのためには,まず、死因の正確な把握と死亡事例の分析が必要不可欠です.なぜなら正確な死因を調べて正しく分析しないことには,適切な再発防止策を考えるのは困難と考えられるからです.
2018年12月には「生育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律(成育基本法)」が,2019年6月には「死因究明等推進基本法」がそれぞれ成立しました.これらの法律は子どもの死亡に関する情報の収集や管理,活用,いわゆるチャイルドデスレビュー(child death review; CDR)について触れているものです(成育基本法 基本的施策四2,死因究明等推進基本法第17条).しかし,本邦の現状では十分な死因究明がなされているとはいえず,また情報の集積や分析もなされておりません.
本研究会は,主に子どもの不詳の死*を調査・分析し,再発防止など公衆衛生の向上につなげることを目的として、千葉県内医療機関の小児科医師と千葉大学法医学教室を中心に2016年から活動しております.
正式名称がやや長いことと,千葉県(Chiba Pref.)でチャイルドデスレビュー(CDR)を試みる活動を行なっているということで,当研究会は通称をCCDR研究会としています.
*不詳の死というのはいわゆるミステリー小説にあるような謎の死ではなく,調べ切れていない死亡のことを意味します.
例えば,吐いてしまったものを喉に詰まらせて亡くなってしまったと思われる場合でも,吐いてしまった原因や喉に詰まらせてしまった要因が充分調べられていない場合は,背景に何らかの病気や中毒を起こしていた可能性も考えられます.このような場合に不詳の死亡という風に表現します.
【チャイルド・デス・レビューについて】
#チャイルド・デス・レビューとは
#チャイルド・デス・レビューの起源
#ちなみに英米では……
#なお日本では……
#日本でCDRを実施するには